353 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/07(火) 01:44 にょにょ〜なんか大変なことになってるにょ〜。 いまさら本当のことを言うわけには……けど……。じ、実はにょ…… ポカリ! 真田(仮名)「に゛ょ!! ……ぱたり」 謎の男「危ないところだった……」 数時間後…… ん……ここはどこ……私は誰……? 365 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/08(水) 02:03 >>363 あなたはクマじゃなくてパンダでしょ! ……あ……今の記憶は……? 自分の名前だけはハッキリ思い出せるんだけど……。 ちなみに今、私はアーバインさんという方のお家でお世話になっています。 379 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/09(木) 01:14 >>365 の続き あれから数週間が経ったにょ。 あたしは自分の口癖を思い出したにょ。けどそれと自分の名前以外は相変わらずなにも……。 アーバイン「おいでじこ、今日も頼むぞ」 でじこ「今夜も……するのかにょ……」 アーバイン「当たり前だろ。なんのためにお前を拾ったと思ってるんだ?」 でじこ「………」 アーバイン「嫌なのか?」 でじこ「えっ……その……嫌じゃ……ないにょ……」 アーバイン「だったらさっさと咥えろ」 でじこ「う……うん……」 かぷ……ちろちろちろ…… アーバイン「う〜たまんねーぜ。こんなちっちゃくてカワイイ娘が毎晩舐めてくれるんだからな……」 385 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/10(金) 00:14 あれから数ヶ月…… でじこ「アーバイン……」 アーバイン「ん、なんだ?」 でじこ「あの…今夜は……金髪のウィッグをつけてHしてほしいにょ……」 アーバイン「ああ、昔変装したときにつけたやつか……別にいいぜ」 でじこ「ありがとう……にょ……」 アーバイン「それにしてもお前、スキモノだな」 でじこ「あん、そんな意地悪言っちゃいやにょ……うっ!」 アーバイン「どうした!?」 口を押さえながらキッチンに駆け込むでじこ。そしてシンクに嘔吐する……。 アーバイン「お、お前まさか……」 でじこ「……責任……取ってほしいにょ……」 こうして私はアーバインと入籍したにょ。記憶を取り戻すことはできなかったけど、その代わりにとても大切なものを手に入れた……そんなかんじかにょ? END 皆さん今までご声援ありがとうございました。 405 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/11(土) 19:14 深夜の某ビルの一室。薄暗い部屋の中で蠢く影が――。 ゴソゴソゴソ…… 謎の男「誰だっ!!」 でじこ「くっ!」 謎の男「キミか……一体何をやっていたんだね?」 でじこ「………」 謎の男「……はっ、その手に持っているのは新作ゾイドの企画書!! まさかそれを公表するつもりか!?」 でじこ「そうにょ……」 謎の男「それを世間に公開するのはまだ早い! はやく返したまえでじこ君。いや……TBS『新機獣世紀ZOIDS』広報兼情報戦略工作員、真田君!!」 411 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/11(土) 21:56 ――数ヶ月前. 私の名前は真田でじこ。「ブロッコリー」というキャラクターグッズ会社で働いていた私は、ちょっと前までTBSの深夜番組『デ・ジ・キャラット』という番組に宣伝のため出演してい た。その後、とある事情によりブロッコリーを退社。現在は仕事をさせてもらったTBSでお世話になっている。そんなある日…… 謎の男「真田くん」 でじこ「はいにょ?」 謎の男「今度キミにこの番組の広報を担当してもらいたいのだが」 でじこ「ゼット、オー……ZOIDS?」 謎の男「もうすぐ終わる予定だったんだが、放送の延長が決定してね。数年後を舞台にした第二部を制作するんだ。あ、これ企画設定書」 でじこ「(ぱらぱらぱら……)なんかオタク向けっぽいにょ……とくにこのフィーネってキャラ……服がHにょ……(けど……カワイイにょ……)」 謎の男「今までは完全に子供向けだったんだけどね、上の意向で少々路線変更することになったんだ」 でじこ「はあ……」 謎の男「それでだね……キミにはネットで宣伝を展開してほしいんだよ」 でじこ「ネット?」 謎の男「アニメマニアが数多く集まる掲示板等で、この作品を盛り上げる、またZOIDSが多くの人々に注目されるようなような書き込みをしてほしいんだ」 でじこ「そ……そんなことするだけでいいのかにょ?」 謎の男「実は正式な広報担当者は他にいてね。キミはいわば影で暗躍する裏広報ってとこだな」 でじこ「裏……」 謎の男「じゃあ頼んだよ!」 でじこ「あ、ちょっと……」 そして「2ch」という最も多くアニメファンが集まる掲示板にターゲットを絞った私は、フィーネ放尿小説、人工無能フィーネ、そして真田(仮名)等のさまざまな書き込みをしていった。 そして書き込みをしているうちに、私はどんどんZOIDSが……いえ、フィーネが好きに……。 その後ZOIDSの人気は少しずつ上がっていき、ついにマニア向けアニメ雑誌に取り上げられるようになった。けど……。 謎の男「あ、真田くん。実はゾイド第三部の企画書が完成したんだが、ちょっと見てくれないかね?」 でじこ「はい……!! こ、これは!?」 謎の男「実は上からの要請でね……マニア向け的要素を一切排除してくれと……」 でじこ「いくらなんでもこの設定は酷すぎるにょ!! ZOIDSファンの間で暴動が起こるにょ! TBSに抗議の手紙や電話が殺到するにょ!!」 謎の男「うむ。そうなることを防ぐためにも、ニセの新作ZOIDS情報をネットで流してほしいんだ」 でじこ「!?」 つづく 414 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/11(土) 23:48 謎の男「超萌え萌えな設定を一つ頼むよ。キミ、そういうの得意でしょう?」 でじこ「な、なんで……」 謎の男「新作ZOIDSの情報はギリギリまでアニメ誌等での露出は行なわない。これを公表してしまうと、それを見たマニアのファンから抗議の手紙や電話が来て非常にやり辛く なることは容易に予想できるからな。だからといってずっと露出を抑えていると、今度はなぜ情報を出さないのかと騒ぎ始める……だからマニアがいかにも好みそうなニセの新作 設定情報を流して……」 でじこ「ファンの目をそこに釘付けにさせる……」 謎の男「そのとおり、そしてその間に新作をGOさせるというわけだ。制作が正式に決定してしまえば動かしようがないからな。後でいくら抗議があっても……テレ東のメダロットの ように……」 でじこ「そんな……二部のままの設定で続けるわけには……」 謎の男「すべては上が決定したことだ。事前に大きな問題が起こらない限り変更はありえん。……ようするに、その問題となる芽を発芽させずに潰してしまおうというわけなのだ よ」 でじこ「そんなのって……ないにょ……」 謎の男「では頼んだよ」 でじこ「いやにょ! そんなことしたくないにょ!!」 謎の男「……そんなこと言っていいのかな真田くん……。第二部、フィーネを殺してENDにすることもできるんだよ」 でじこ「!?」 謎の男「そんな結末を見たくなかったら、私の言うとおりに行動したまえ」 でじこ「………………」  こうして私はニセの新作情報をリークした。けど……けど……我慢できずに本当のことを言おうとした……。 つづく 433 名前:真田(仮名)投稿日:2000/11/12(日) 16:22 謎の男「それを私が阻止し、そのときのショックでキミは記憶をなくした……いや、なくしたフリをしていただけか……」 でじこ「そのとおりにょ。アーバインに協力してもらって一芝居うったにょ」 謎の男「なるほど……すっかり安心していたところを見事にやられたよ……しかし……」 カチャッ(銃を構える謎の男) でじこ「!?」 謎の男「残念だがここまでだ。そあ、その企画書を返してもらおうか」 でじこ「………!!」 突然走り出すでじこ。しかしその背後から銃弾を浴びせられる。 ダーン!! でじこ「あっ!!」 銃弾はでじこが持っていた企画書に命中。穴のあいた紙が四方に飛散していく……。 でじこ「くっ!!」 ガシャーン!! 窓ガラス割って側にあった木に飛び移り逃げ去るでじこ。そして走りながら自分の右手をじっと見つめる。彼女の手には企画書の切れ端しか残っていなかった。 でじこ「しくじったにょ! ……このままでは……あの企画が……。なんとかしなきゃいけないにょ……別の方法でなんとか……今、あたしにできること……それは……」 現在も新作ZOIDSの企画は着々と進行している。ファンの声をまったく無視した形で……。 {完}